99年夏 北海道ツーリング・その2


山の端が輝く夕景(十勝・本別町)


旅行期間:99年7月31日〜8月8日



峠から見た十勝平野
この距離で見てもほんとに直線路
■8月1日(2日目)

 苫小牧の朝は曇り空。天気のいい東へ向けて出発! 明るい景色に向かって走ると、気も晴れる。ところが、日勝峠に向かってる途中、いきなり指を虫に刺された。メチャ痛い! 人差し指の第一関節が腫れ上がってる。なんかツイてへんなあ、と思ってると、次はガス欠寸前。日曜でスタンドがみんな閉まってる。ピーンチ!

 ようやく見つけたのは、給油機が一つしかないガススタンド。家の中からおばちゃんが出てきてくれた。「この先の山は熊の巣だからね。気をつけないと」と脅される。戦前戦後物資を運ぶために、おばちゃんはその山を歩いて越えたそうな。人に歴史あり。

 ビビりながら山に向かうと、通行止めの看板が! ここ数日の雨で通れなくなったようだ。ホッとしながら道を引き返し、国道を走る。黒い雲と追いかけっこしながら、樹海ロードをを駆け上がって行く。

 突然トンネルの向こうに十勝の町が見えた。ピーカン、空が晴れてる! 喜んで峠を下って行くと、なんじゃこりゃ、暑いぞ!? 空を見上げると、東と南はいい天気なのに、北と西には厚い雲が。さあ、どーなる?




然別峡野営場の入口
ここから歩いて3分ほどで、鹿の湯へ
桃源郷はこちら!
 雲が覆う北の然別峡へ向かうと、やっぱり雨が降り出した。鹿の湯は川沿いにあるので、増水して水没してたらどうしよう、と考えながら走る。ダートを十キロ以上走ってようやく到着。遠いねぇ。キャンプ場の奥へずんずん進んでいくと、あった〜! 丁度アベックが出たところで、女性が着替えてる。見ないフリ、見ないフリ。ようやくたどり着いた湯舟には、裸のマーメイドが待っていたのだ!

 風呂に入ってる間、ざんざか雨が降ってきた。頭が濡れると、あとでヘルメットをかぶるのが大変やなあ、と思いながらも出れない。どんどん大胆になっていくマーメイドに目は釘付け! 横を流れる川からは湯気が上がってる。ほんとは情緒ある風景なんだけど、記念撮影にも気軽に応じるマーメイドには勝てましぇん!

 帰り道、糠平湖で大雨。せっかく風呂に入ったとこやのに、ビショビショ。でも、山から下りると雨も上がり、乾かしながら走る。




大好きな豚串と1年ぶりの再会
この直後、落とした(涙) 380円也
 セイコーマートで今年1発目の豚串を見つけ喜んだのも束の間、落としてしまう(結局食ったけど)。やっぱりツイてない。

 泊まろうと思っていた上士幌の上だけ真っ黒な雲。ツイてないだけにピンチ。晴れている東へ行こう! と決めて、今夜の宿は本別の静山キャンプに変更。東へ向かう。


 畑の中の農道を走る。沈む夕日に照らされて、なかなかいい景色。自分だけの道を見つけたぞーとうれしくなった。夕日に延びる、自分の影を追いかけて走るのは楽しい。思わず鼻歌が出てしまう。



夕日を背に受け、走れ走れ!


夕焼けに延びる自分の影

 日も暮れた頃、バイクの兄ちゃんの横にテントを張る。どこの人かな、とプレートを見ると、大阪やぁ! 北海道歴十年の人だったので、温泉情報を教えてもらう。この人の一押しは二股ラジウムだった。よし、入りに行こう! 寝っ転がってテントから顔だけ出す。夜空を眺めていると、流れ星! ようやくツキが戻ってきたようだ。

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