北海道ツーリング2000・その8

 

雨にけむる美瑛の眺め


旅行期間:2000年7月29日〜8月6日



これが紫サルビア!
みんなラベンダーと勘違いしてる?
■8月5日(8日目)雨のち曇りのち大雨

 旭川の朝、6時に起きる。今にも雨が降りそうな空。とりあえず、宿の露天風呂に浸かり、今日は富良野にするか、帯広にするか考えてみた。

 とにかく走ろうと出発した途端に雨が降りだし、コンビニに逃げ込む。朝から豚丼を食べて景気を付けたら、心は決まった。カッパを着込んで、いざ富良野へ!
 霧雨の中を南下していくと、雨が上がった。正解じゃ!

 まずは美瑛の北西の丘へ。
 紫のラベンダーが咲いてたので、あれ季節が違う?と思って近寄ると、紫サルビア。へぇ〜、これがサルビアの花なんか。


 また雨が降りだしたんで、小屋の屋根の下で、ぼーっと花畑を眺める。今日はどこまで行くとの予定もない。明日までに平取に行けばいいのだ。なんかいいなあ。

 小降りになったので、小屋のチラシで見つけた「らーめん山頭火 美瑛店」に行く。最近開店したばかりのようだ。中に入るとお客さんが一杯。ここのラーメンがうまかった。麺はちぢれ系で肉はホロホロ柔らか、スープがまたいい味で気に入ってしまった。

 はらいっぱい、さあ行くぞ、と店を出ようとしたらドシャぶりの大雨。ドアのところで雨宿りしてると、びしょぬれでライダーがやってきた。濡れただけの価値はあるよ、と教えてあげる。


山頭火のらーめん
食ってる途中で思い出し写真を撮ったため
中途ハンパっス。すんませーん。



この花の名前
知ってる人は教えて下さい

 小降りになったので、拓真館方面に行くも、白く霞んだ美瑛の景色が広がるばかり。ここで急に温泉に入りたくなる。んじゃ、吹上温泉だなと十勝岳を上がって行くと、霧で真っ白け。到着したら、なんと土砂崩壊の危険有りの看板が立っていた。入られへんのかな?

 湯上がりの一団が上がってきたので「入れるんスか?」と聞くと大丈夫だという。なーんや。

 湯舟まで降りていくと、地元のおじさんたちばかり。去年は水着ギャルがたくさんいたのでエライ違い。でも今の方が、静かで風情はあるわな。湯は江戸っ子の湯になっていて、みんなあまり長時間浸からず、外でうだうだしていた。

 山を下りて、このへんじゃ有名な日の出キャンプ場に行ってみると、なんかすっかり整地されていた。来年はどうなるんかなあ。


 クチコミ情報で教えてもらった、麓郷の小野田そばへ。野菜天が揚げたてのサックリサクサクで、おいしかったぁ。店は古い木造。その古さがまたいい味。中にはいっぱい名刺が貼ってあった。

 今日は富良野に泊まろうかと思ったが、前進あるのみ! 南へ行けば、晴れるはずだ!と勝手な思いこみでスタート。

 日高に向かって走る走る。しかし、峠の向こうは雨。しかも土砂降り。どんどん暗くなって、気分よく走ることが難しい。

 そんな時、対向車線からライダーが走ってくると、メチャメチャうれしくなって、元気一杯のピースサインを出す。『アンタもこんな雨ン中、好きやなあ。おれも好きやねん。お互い気ぃつけて!』――そんな思いを込めたピースサイン。


小野田の野菜天そば
天ぷらがサクサクしてうまかった!


これが氷結ビール!
一気に飲んで、生きてる実感を味わう

 ようやく門別の海に出た。小学校にバイクを入れて、雨宿り。雨は一向にやむ気配なし。その先には、とねっこの湯やレコードの湯という温泉があるのに、風呂上がりに濡れたカッパを着るのはイヤなので、そのまま突き進む。もったいねー。

 ようやく静内着。常宿なのでホッとする。

 いつも行く食堂園という焼き肉屋へ。ここにはいつもお客さんがいない。今日もおいら一人だと思ったら、どんどんお客さんが入ってくる。おねーさん一人でキリキリ舞い!

 そこへおばちゃんが帰ってきた。会話を聞いていると、どうやら、祭りがあったようだ。みんな祭り帰りのお客さん。こんなに大忙しの食堂園の姿は初めて見た。

 この店の名物、凍ったジョッキのナマビールを一気に飲み干し、焼き肉を食うと、どっと疲れが出て、ハラホロヒレハレになった。


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