桜ツーリング・極楽の長谷寺

花のお寺として有名な、奈良県の長谷寺を紹介します。
山の上にあるお寺が桜ですっぽりと包まれる姿を見ると、心が弾む思いです。
四季を通じて花に囲まれています。一度訪れてみて下さい。



本坊から見上げると
まさに桜に包まれた極楽浄土!
 桜満開の極楽ツーリング

 さあ、待ちに待った春到来! 今年はどこへ花見ツーリングへ行こうかと考えている人に、お勧めのポイントを紹介します。それは奈良県桜井市にある長谷寺です。

 長谷寺といえば牡丹が有名ですが、ぼくはその前に咲く桜が大好きで、毎年通っています。

 まずは長い参道を歩いてみましょう。ここには、おもしろそうな土産物屋がたくさん並んでいるので、退屈しません。いい匂いがしてきたな〜、と思ったら、草餅を焼いています。ぼくが物欲しそうな顔をしていたのでしょう。「帰りに買っていってね」と、おばちゃんが試食用の草餅をくれました。これがおいしくって、帰りに必ず買うぞぉ、と心に誓ったのでした。

 その参道を抜けてビックリ! 目の前一杯に桜色の景色が広がったのです。まるで山が咲いているようです。満開という言葉では物足りない。一体何て言えばいいんだろう……。

 桜を見上げながら佇んでいると、通りがかったおじさんが「まるで極楽浄土じゃなあ」と呟いたのです。思わず「それやあ!」と言いかけたくらいに、ピッタリくる言葉でした。真っ青な空の下、満開の桜が初瀬の山を埋め尽くす風景は、まさに極楽浄土の世界でした。

 入口である仁王門を潜ると、399段もある木造の登廊が本堂まで続きます。でも、登廊の左右を彩る桜に目が奪われるので、そんな段数は気になりません。

 ようやく本堂に到着。ここからは、境内が一面桜に覆われている景色を見下ろすことができます。また、五重塔が桜を従えている最高の撮影ポイントもあり、誰が撮ってもきれいな写真が撮れます。

 さて、長谷寺の近くには「出雲」という地名があります。以前から何故奈良に出雲なのか? と不思議に思っていたのですが、ようやくその理由が分かりました。

 垂仁天皇の時代に、相撲の祖といわれる野見宿禰が、古墳の殉死者の代わりに埴輪を飾ることを提案しました。そこで宿禰の出身地、出雲から埴輪を作る土師部を移住させた場所なので、出雲という地名になったという話です。その流れをくむ『出雲人形』が、今でも作られているそうです。

 見頃は、三月下旬〜四月上旬です。




桜の重層的な景色に見惚れる



赤い枝垂れ桜に目が奪われる

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