紅葉ツーリング Part1


水面に写る紅葉もいとをかし

奈良県葛城山の麓にある高鴨神社です。
観光スポットでないため、人もまばらにしか訪れません。
でも、紅葉の鮮やかさを静かに楽しむことができる大好きな場所です。
 



この鮮やかな赤には心奪われます
  里の秋 葛城紅葉ツーリング

 私が密かに紅葉名所だと思っている、奈良葛城の高鴨神社を紹介します。

 葛城山麓の奈良側にある御所香芝線を南下。奈良盆地を眼下に見下ろしながら走ります。ここから見ると、改めて奈良は盆地だなあと実感できます。案内板に従ってローカル道に入り、道を間違えたかな? と思った頃に、高鴨神社の前にどーんと出てきます。

 この神社の池に写る紅葉の美しさは格別。日差しの関係から、午後の時間帯で3時までが一番きれいに見えます。深紅と黄金色に輝く紅葉が、水面に映ることで、二重の鮮やかさを堪能することができます。

 この神社のいい点は、とにかく静かなこと。県道から外れた脇道にあるため、訪れる人も少なく、観光地化されていません。本殿は森の中にひっそりと建てられた古い屋敷といった感じで、なんだかホッとするのです。秋の日だまりの中、鳥の声を聞きながら輝く紅葉をのんびりと眺めることができます。

 神社の由緒にも非常に興味を引かれます。それはこの神社が京都の下賀茂神社を始め、全国の賀茂社の本家とされているからです。この葛城の地から移り住んだ人々が、「かも」という地名を各地に名付けたとも言われています。

 また、祭神は神武天皇を大和の国に導いたヤタ烏と同一人物だという説があります。もしそうであれば、道案内の神様と考えられるわけです。ツーリング先で道に迷わないように、よーく拝んでおきましょう。  ヤタ烏の名前は聞いたことがあるのではないでしょうか? この近くの当麻町では、地酒の名前になっているくらい有名です。

 最後にきれいな紅葉を見るコツは、とにかく天気のいい日を選び日差しがあたる時間帯をちゃんと選んで見ることです。そうすれば日が陰っている時には、くすんだ赤にしか見えなかった紅葉が、日射しを浴びた途端、燃えるような赤に変わるのを見ることができるでしょう。

 見頃は11月中旬です。


高鴨神社拝殿

黄金色に映える

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