和歌山ツーリング(清水町) 

和歌山県は清水町の蘭島とR480を紹介します。
異色月報シリーズの一作として、『出逢い』をテーマに書きました。



5月。水を湛えた蘭島
空が映っています
   いつか旅の空の下で

 出逢いって不思議ですよね。キャンプ場で初めて会った人と、まるで昔からの友人みたいに話が弾むこともあるし、そのまま結婚したってライダーの話しも聞きます。

 もし、気まぐれを起こして別のキャンプ場へ行っていたら。もし、テントをあの場所に張らなかったら。もし、あの日が雨だったら……。そんなifの積み重ねも、出逢ってしまえば、必然に思えてしまいます。

 この道の向こうに、きっと新しい出逢いが待っている――そんな思いに駆られて、人は旅を続けるのでしょう。

 もちろん、出逢うのは友人だけではありません。一生忘れられない風景と出逢い、そのまま住み着いてしまった、なんて話は、南の島でよく聞きます。ぼく自身、旅先でいろんな風景と出逢ってきました。




夏、まるで草原のような蘭島
   あれは和歌山県清水町を走っていた時のことです。コーナーを曲がる瞬間、何気なくカーブの向こうを覗き込むと、ホタテ貝型の大きな棚田が広がっていたのです。あまりの雄大さに、思わずおおっーと声を上げました。

 その棚田は蘭島(あらぎしま)と呼ばれ、有田川や周囲の山々と一体化した景色は、まるで一枚の絵のようです。

 この蘭島のあるR480が、穴場としてオススメするツーリングルートです。ルート上には、二川温泉、しみず温泉健康館もあり、ひとっ風呂浴びることもできます。新緑映えるこの季節、車の少ない川沿いワインディングロードを心地良く走って下さい。

 蘭島では、4月にれんげの花が田を飾り、5月に水田に空と雲が映し出されます。夏は緑の草原、秋は金色の稲穂の姿がまた素晴らしいので、ぜひ何度も訪れてみて下さい。


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