99年 石垣島ツーリング・その5


色鮮やかな島の花。
バイクで走っていても目を奪われます。

旅行期間:99年9月24日〜27日


総集編は、南の島日記です。

南の島での一日を綴ってみました。


<夜明け>

 頭上の空がピンク色に染まり始めた。急いで海岸線に出ようと、道無き道を走り、ようやく防波堤まで出る。そこは伊野田の浜だった。静かできれいな夜明けが始まる。今年一番の日の出のシーンだ。

 波の音以外に聞こえるものはなく、鮮やかなグラデーションで空が染まっている。

 腹の虫が鳴くまで、ぼーっと眺めていた。


<白保の家並>

 朝日を見た帰り、白保に立ち寄ってみた。この家並みが好きで、わざと迷い込む。

 石垣、屋根瓦、シーサー、ゆっくりと歩いてるおばあちゃん。思わず微笑んでしまう風景が、ここにある。

 風通しのよさそうな家の縁側に、座ってみれば、きっとゆっくり流れる時間を感じられるはずだ。


<海>

 波照間の海へ。青い青い遠浅の海がどこまでも続く。

 バシャバシャとポイントを探しながら、シュノーケルで遊んでいると、気が付いたら背中がヒリヒリしていた。しまったー、日焼けじゃあ。今日の風呂は染みるぞぉ。

 一旦砂浜にもどる。時間が止まった島で、ヤドカリと戯れながら過ごすと、自分のいる場所がどこだかわからなくなってくる。

 空は果てしなく青く、海はどこまでも広く続いていた。


<さとうきび畑>

 さとうきびもまた南の島を感じさせてくれる。

 赤い土の上に、背丈以上ある緑のさとうきびが密集している。

 何より、さとうきび畑に近付いた時のあの甘い匂いがなんともいえず、ぼくを誘うのだ。
 黒糖の匂い。


<夕日>

 米原の海で泳いだ帰り、海パンのまま乾かしながら走った。でも今年はちょっとさぶい。

 名蔵湾に出ると、夕焼けが待っていてくれた。右手に眺めながら、海沿いの道を走る。

 雲に隠れ気味の夕日が、時折サッと雲間から差込み、光の帯で海を照らす。なんともいえない風景だった。

 フサキに近付くと、その雲を抜けた夕日が、海を鮮やかなオレンジ色に染める。

 砂浜に出て、陽が沈むまで眺めていた。


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