桜ツーリング・権現桜

奈良県は桜井の権現桜を紹介します。
異色月報シリーズの一作として、全て大阪弁で書いてます。
内容は、大好きな桜に対するラブレターです。



アクロスも下で花見してる
   桜ラプソディー

 春はアカン、桜のことで頭いっぱいやねん。恋してんのかも知らんなあ。
 え、そんなこと言うてるから独りモンなんやて? やかましわい! でもホンマやな(笑)。
 けど、一年に一遍しか逢われへんねんでー。そやから、桜が咲いたって聞いたら、もう居ても立ってもいられへん。今すぐ逢いたい。めっちゃ逢いたいねん!

 満開の桜は、ホンマにええで。なんや歌ってるみたいな、笑ってるみたいな。枝の先には、まぁるい花のボンボリさんが揺れてんねん。カワイイでぇ。

 散る桜もまたええんよなあ。風に吹かれた花びらが、ぶわーっと宙を舞うねん。そりゃスゴイわ。なんかもう、心が奪われて、あっちの世界に行ってしまいそうや。え、もう十分イっとるって? やかましわ!




太い幹が石垣から
ぐいっと突きだしている
   ほんでな、オレ、なんか最近好きな桜が変わってきたみたいやねん。昔は、ハデハデ系の若い女の子みたいな桜が良かったんやけど、最近はちゃうねん。ひっそりした場所に咲く、淑やかなオトナの女性って感じの桜がええんよ。え、そんなんおらんて?

 ところがやん。そんな淑やかな桜を、奈良で偶然見つけたんよ。長谷寺の近く、瀧蔵神社に咲く権現桜っていうねん。え、名前がイカついて? すまんの!
 でもな、静かな山里の中に、ひっそりと一本の枝垂れ桜が立ってんねん。満開でなあ。花をいっぱい付けた枝が、ゆらゆら風に揺れてるんよ。ぼーっと眺めてるだけで、なんかええ感じやねん。
 ほんで、桜の真下に行ったらな。一片の花びらがフワフワっと落ちてきてん。なんか桜が挨拶してくれたみたいでなあ。スッゴイうれしかってん。

 え、アホなこと言うなて? ホンマやねんて。ほな、一緒に見に行こか!


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