ぼくが初めてバイクツーリングで見た日の出です。日の出前に空が真っ赤に染まったシーンを、今でも覚えています。
　海沿いの直線道路を走っていると、水平線からゆっくりと日が昇ってきました。自然にその朝日を拝んでました。ああ、自分はこういう自然の中で生きているんだなあ、と妙に実感したからです。
　この浜は、白い大きな石が波打ち際にたくさんあって、波が打ち寄せるたびにがらがらがら、と音を立てます。その音を聞きながら日の出を見ていると、漁船が浜へ帰ってきました。１日はもう始まっていたのです。

　早朝、まだ空にオリオン座が輝く頃、原付を走らせます。白み始めた東の空を見上げながら海岸線を走っていると、空一面がオレンジ色に染まりました。 　まわりはとても静かで、ゴオーッという海鳴りだけが聞こえてくる日の出でした。

　モンゴルの朝日は、地平線や山の稜線から上がってきます。前の晩、どんなに遅くまでお酒を飲んでも、みんなこの時間にはテントから出てきてました。
　遠くで馬の嘶きが聞こえる、静かな夜明けです。そして、モンゴルを共に駆けたみんなとの思い出です。